議論のルールブック

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議論のしかた

iwatam


Table of Contents
1. はじめに
1.1. 本文書の対象
1.2. 本文書の読み方
2. 議論の種類
2.1. 討論
2.2. 議決
2.3. 対話
2.4. まとめ
3. 議論の精神
3.1. 議論とは何か
3.2. 意見の客観性
3.3. 正しい意見と納得できる意見
3.4. 公理
3.5. 議論の場
3.6. まとめ
4. 発言の自由
4.1. 発言の自由とは
4.2. 自己責任
4.3. 責任とは何か
4.4. 発言しない自由
4.5. 批判と自己批判
4.6. 不確かな発言
4.7. ルール
4.8. 感情を害する発言について
4.9. 管理者による削除
4.10. まとめ
5. 「正しさ」の問題
5.1. 絶対主義
5.2. 虚無主義
5.3. 相対主義
5.4. 3主義の比較
5.5. 言葉と意味
5.6. 公理
5.7. 証明とは
5.8. 止揚
5.9. 正しさの無意味さ
5.10. メタ議論
5.11. まとめ
6. 意見の述べ方
6.1. 問題提起の形式
6.2. 回答の形式
6.3. 回答に対する質問の形式
6.4. 反論
6.5. 質問に対する質問の形式
6.6. 訂正/撤回
6.7. 要約
6.8. まとめ
7. 結論の種類
7.1. 断定
7.2. 回答不能
7.3. 両論併記
7.4. 質問が不明確
7.5. 質問が矛盾/同語反復
7.6. まとめ
8. 良くない意見
8.1. 人の意見の否定
8.2. 賛成だけの意見
8.3. 一般的な意味
8.4. 名指しでの回答要求
8.5.
8.6. 昔の話を蒸し返す
8.7. 価値相対主義
8.8. 絶対主義
8.9. 前提条件
8.10. まとめ
9. 詭弁
9.1. 詭弁への対応
9.2. 数を問題にする
9.3. 言葉の定義の問題
9.4. 辞書による言葉の定義
9.5. 比喩
9.6. 反語
9.7. 一般論
9.8. 真の詭弁
9.9. まとめ
10. 感情論
10.1. 感情論とは何か
10.2. 感情的な発言
10.3. 決めつけ
10.4. コミュニケーション不全
10.5. 言葉のウラを読む
10.6. 曲解
10.7. 謝罪要求
10.8. 謝罪教唆
10.9. まとめ
11. インチキ科学
11.1. 自説を証明する
11.2. ダメなものはダメ
11.3. 原因は一つ
11.4. 世の中に知らしめる
11.5. 反例を挙げよ
11.6. 相関と因果関係
11.7. 実験で示す
11.8. 反論してはいけない
11.9. インチキ科学者への対処
11.10. まとめ
12. 様々な話題
12.1. 引用
12.2. 反証可能性
12.3. 議論と匿名
13. さいごに
13.1. 議論のルールまとめ
参考文献

1. はじめに

ネットの掲示板では「議論は悪いものだ」という風潮があります。多くの掲示 板の注意書きでは「議論禁止」と書いてありますし、何がしかの議論が始まる と「板が荒れた」と称してなんとかやめさせようとします。しかしよく考え てほしいのです。議論ってそんなに悪いものなのでしょうか?

議論が嫌がられるのは議論そのものが悪いからではありません。議論のやり 方が悪いのです。多くの日本人は正しい議論のやり方を学んでいません。だか ら議論がすぐ良くない方向に行ってしまうのです。

世の中には良い議論と悪い議論があります。良い議論は参加者全員にとって有 益なものです。それに対して悪い議論はお互いにしこりを残すだけでなく、見 ている人も時には関係ない周囲の人までも巻き込むことになります。良い議 論をしましょう。そしてそのためにはルールがあるのです。

1.1. 本文書の対象

この文書を一番読んで欲しいのは、ネットの掲示板ですぐ「議論」を始める人 です。その人達の多くは実際のところ議論になんかなっていません。それは 議論のルールを守っていないからです。

「議論は良くない」と思っている人にもこの文書は読んでもらいたいと思いま す。議論は本当は良いものなのです。世の中のほとんどの議論が良くないもの だからといって、議論そのものを否定しないで下さい。本当のところ、そう したものは議論ではないのです。

もしネット上で困った「議論もどき」が始まったら、ぜひこのルールを教えて あげて下さい。ルールを守れない人は議論に参加する資格はありません。しか しルールを守って正しく議論する分には許してあげて下さい。

1.2. 本文書の読み方

難しい事が苦手で、書いてある事を大ざっぱに把握したいという方は、3章か ら5章までと7章は飛ばして読んで下さい。3,4,5,7章はそれぞれ独立していま すから必要に応じて読んで下さい。